患者さまからよく寄せられる目の病気に関するご質問を「Q&A」形式でご覧頂けます。
白内障
ほとんどは加齢によるものですが、先天性や外傷性、アトピー性皮膚炎、糖尿病、薬剤や放射線による白内障もあります。
日本では、普通免許の更新には両眼で0・7の視力が必要です。白内障でまぶしいという症状がひどければ、視力が良くても手術をする方がよいですし、特に、運転を仕事にされている場合には、手術を早めにした方がよいこともあります。
緑内障の場合は、たとえ視力が0・7あっても、視野障害の程度によっては、信号を見落としたり、急な飛び出しなどに対応できない場合があり、運転をやめる方がよいケースがあります
白内障の手術後に、眼内レンズを入れた水晶体嚢(のう)の後ろ側(後嚢)が濁ってくることがあり、これを後発白内障といいます。手術後数カ月から1、2年で発症しますが、後嚢にレーザーを当てることにより、濁りは簡単に取ることができます
基本的に、点眼薬や飲み薬で水晶体の濁りを無くすことはできません。症状が進んで日常生活に不便やわずらわしさが出てくる場合には、手術を検討します。
白内障の手術では、Q4の通り、濁った水晶体を取り出して、そこに人口の眼内レンズを挿入します。眼内レンズの度数は、目の状態に合わせて決めますので、近視のみならず、遠視や乱視も治すことができます。ただし、健康保険が効く眼内レンズは単焦点レンズなので、一か所にしかピントは合いません。
遠くがよく見えるようにすると近くは老眼鏡が必要で、近くがよく見えるようにすると遠くは眼鏡が必要です。遠くも近くも見えるようにするには、遠近両用の多焦点眼内レンズが必要ですが、健康保険の適用外のため費用が高額になります。また希望の方、全員に向いているとは限りません。
まずは眼科で検査を受けて、自分に一番合った眼内レンズを専門医と相談することをお勧めします。