日帰り手術

日帰り手術の流れ

1手術前検査

問診、視力、眼圧検査を行い、診察室で病状を確認します。 手術に同意いただいた患者さまには、手術前の眼軸長、角膜内皮検査などの手術前検査を行い、 カウンセリングルームで手術の説明、手術時の注意事項もご確認いただきます。

2手術当日

手術の予定時間の約1時間前に来院いただきます。
※手術の種類によって来院時間が異なることがあります。

3点眼 全身状態の確認

来院後は血圧測定などを行い、全身の状態を確認します。手術前に点眼などの準備を行った後、前室にてお待ちいただきます。白内障手術予定の方は 散瞳薬という瞳を大きく広げる薬の点眼を繰り返し、準備を進めていきます。

4手術

手術の準備が整ったら手術室に入室していただきます。点眼麻酔・洗眼・消毒のうえ、 ドレープをかけ、手術を開始します。

5手術後

白内障手術は10分前後の手術となります。緑内障手術は術式によって手術時間は異なります。手術の後は、回復室でお休みいただきます。

6術後の診察

術後しばらくお休み頂いたあと、術式によっては一度、医師による診察をして問題のないことを確認したのちにお帰り頂きます。手術眼は眼帯をしてご帰宅頂きます。

7定期診察

手術後翌日、2~3日後、1週間後、2週間後、4週間後程度の頻度で術後の診察を行います。 白内障手術の方は眼の状態が落ち着いてくれば、必要に応じて眼鏡を新しくしていただきます。

日帰り緑内障手術

緑内障手術について

緑内障手術は眼圧を下げる手術です。緑内障は、いったん悪くなった視力や視野を元通りに回復することはできませんが、眼圧を下げれば、病気の進行を遅らせることができます。薬物治療やレーザー治療で眼圧が充分に下がらず視野障害が進行する場合には、眼圧を下げる手術を行います。

1.線維柱帯切開術

お水の出口である線維柱帯を切り広げて、水はけをよくする手術です。

この手術の一番の利点は、合併症が少なく、視力低下などの視機能障害が起こらないことです。ただ、術後の眼圧下降効果はおだやかで、お水の出口そのものが傷んでいる場合には、効果が少ないこともあります。

術後に目の中に出血しますので、数日間は見えにくくなりますが、自然に吸収されることがほとんどですので、ご安心下さい。

以前は、結膜や強膜(白目の部分)を半層切開して(①)、線維柱帯にロトームを挿入して切り広げていましたが(②)、最近では、目の中に「マイクロフック」(③)という特殊な器械を使用することで、白目の部分をまったく切らずに手術することも出来るようになり、かなり侵襲が少なく行えるようになってきました。

①結膜と強膜を切開し
ロトームを線維柱帯に挿入します
②ロトームを回して線維柱帯を切開します
③谷戸式マイクロフック

手術時間は15分程度で、白内障手術との併用がお勧めです。

2.線維柱帯切除術

緑内障手術としては最も一般的な術式であり、あらゆる種類の緑内障に対し適応になります。房水を眼内から外に流すためのバイパスを作り(①)、流れ出た房水は、濾過胞(白目の袋)にたまって眼圧が下降します(②)。

①結膜と強膜を切開し
バイパスを作成します
②バイパスから流れ出た房水は
濾過胞にたまって眼圧が下降します

術後はとてもよく眼圧が下がる反面、晩期合併症としてバイパスから感染を起こすことがあります。また、眼圧下降に伴い、乱視が増強しますので、視力が下がることもあります。

患者さまの病状によっては、厚生労働省に認可されている「エクスプレス」(③)を挿入する濾過手術も行っています。これは従来のやり方に比較して、合併症が少ないのが利点ですが、この手術の適応にならない患者さまもいらっしゃいますので、詳しくは、担当医にご相談下さい。

③エクスプレスはステンレス製の医療機器です

手術時間は20分~45分程度で、術後に、バイパスを縫った縫合糸を切るレーザー処置や、癒着を剥がすニードリングなど、さまざまなメンテナンスを行います。

3.緑内障チューブインプラント手術

緑内障チューブインプラント手術は、線維柱帯切開術や切除術を行っても眼圧を下げることが難しい眼に対して行います。当院では「アーメド緑内障バルブ」(①)を結膜と強膜の間に留置しています(②)。アーメド緑内障バルブはフレキシブルな医療用シリコンプレートで、常に房水の排出量を調整することにより、低眼圧による合併症がほとんどないのが利点です。

①アーメド緑内障バルブ
②結膜と強膜の間に留置して
チューブを通して房水を排出します

4.プリザーフロマイクロシャント

1-プリザーフロマイクロシャントとは

新しい術式のチューブインプラント手術です。小さなチューブ状のデバイスを目の中に入れ、そこから房水を排出させて眼圧を下げる手術です。より低侵襲なデバイスが、日本でも昨年秋から一般に使えるようになりました。

プリザーフロマイクロシャントとは

2-プリザーフロマイクロシャントを入れる場所

プリザーフロマイクロシャントを入れる場所

3-手術の簡単な流れ

手術は20~25分程度で、麻酔により、手術中の痛みはほとんどありません。

手術の簡単な流れ
断面図(拡大)

4-術後の経過

プリザーフロマイクロシャントは目の中(結膜の下)に挿入するため、それ自体の異物感はありませんが、目の表面の手術なので、手術直後は違和感やゴロゴロすることがあります。
また時間の経過とともに、手術で作成した房水の排出路(「濾過胞」と呼びます)が部分的にふさがって眼圧が上がることがあります。その場合は、専用の針状の器具を用いてふさがった部分を剥がす 「ニードリング」という処置や、濾過胞を再度作成する再手術などを行うことで、ふたたび眼圧を下げることができます。

プリザーフロマイクロシャントを入れることで、眼圧は平均で10mmHg台前半に下がり、使っていた緑内障点眼薬を大幅に減らすことも可能です。
わからないことは主治医と相談しながら、最適の治療法を考えていきましょう。

日帰り白内障手術

日帰り白内障手術内容

白内障手術は、濁った水晶体を砕いて取り出し、その代わりに人工の水晶体である眼内レンズを入れる手術です。

1.点眼による麻酔後水晶体前嚢を切開します

2.濁った水晶体の中身を超音波乳化吸引して取り除きます

3.人工水晶体(眼内レンズ)を挿入します

4.水晶体嚢内に眼内レンズを固定します

眼内レンズの種類

白内障手術時に挿入する眼内レンズの種類によって、

  1. 手術後の見え方
  2. 見える距離
  3. メガネの必要性

に違いが出てきます。
見たい距離や眼の状態によって、あなたに適した眼内レンズの種類が異なります。
あなたの目と生活にあった眼内レンズを選びましょう!

日帰り眼瞼下垂症手術

眼瞼下垂症は放置しても改善することはありません。
原因や下垂の程度によって手術方法は異なりますが、挙筋前転術(眼瞼挙筋をまぶたの軟骨に固定し直す方法)、皮膚切除などを行います。
当院では形成外科専門医による診察と手術を行なっています。まぶたが下がって重たいと感じられる方はご相談ください。症状やご希望に合わせた手術方法をご提案します。

入院をご希望の方には、「心臓病センター榊原病院」などの近隣病院と連携し、適切な治療ができるよう体制を整えています。
岡山駅前のホテルも提携しておりますので、ご相談ください。

要予約086-227-2626