レーザー治療(確認用)

緑内障に対するレーザー治療

SLTとはどんな治療ですか?

SLTとは選択的レーザー線維柱帯形成術(Selective Laser Trabeculoplasty)のことで、眼圧を下げる効果の高いレーザー治療法です。
このレーザーは低エネルギーの短パルスを房水の流出経路である線維柱帯に照射します。この処置により体内の自然治癒反応が引き起こされ、房水の排出機能が改善し、眼圧が下がります。非常に低出力であるため、眼内構造に損傷を及ぼすことはありません。

第一選択治療としてSLTを選んだ場合のメリットは?

1回のレーザー治療で数年間効果が持続しますので、点眼治療のような毎日の煩わしさがありません。また、2~3回繰り返し治療が可能なため、しばらくの間点眼なしで管理できる可能性があります。
ただし、効果に個人差があり、1割くらいの方にはレーザーで十分な眼圧下降効果が認められないことがあります。その場合は、点眼治療など別の治療を追加していくことになります。

海外医学誌に掲載された当院のSLT治療

当院の内藤院長が執筆した、正常眼圧緑内障に対するSLTの2年成績をまとめた研究結果が海外の医学専門誌『Journal of Clinical Medicine』に掲載されました。
これは当院を含む全国26施設・230眼を対象とした大規模共同研究で、初回治療でも点眼中の方でも、SLTが長期的に安全・有効であることが実証されました。
SLTにより、目薬の本数を減らし、QOL(生活の質)を向上させる可能性があります。

2年の眼圧経過

SLT治療の流れ

1.点眼麻酔

表面麻酔の点眼薬をさした後、専用レンズを眼にのせます。
外来のレーザー室で、椅子に座ったまま治療を行います。

2.レーザー照射

照射時間は片眼で約5分ほど。
レーザー中の痛みはありません。

3.眼圧チェック後に帰宅

眼帯は不要で、当日から運転や入浴も可能です。
一時的に結膜の充血や頭重感・かすみを感じることがありますが、数日でおさまり、重い合併症はほとんどありません。

SLTについてのQ&A

個人差がありますが、1〜3年持続することが多いです。必要に応じて再照射も可能です。

保険適用で、3割負担の方は約3万円、1割負担の方は約1万円です。
ご加入の医療保険によっては「日帰り手術保険」の対象となり、給付金が支払われる場合があります。
詳細はご自身の保険会社にご確認ください。

点眼を追加したり、手術を考慮します。

診察時に適応を確認します。開放隅角で、病期などが適合する場合は可能です。

状況によっては可能です。医師にご相談ください。

SLTは合併症の少ない治療です。
関心をお持ちの患者さまは、ぜひ担当医にご相談下さい。

予約制086-227-2626